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"Penny in the air."と"Penny drops."

久々にイディオムの記事でも書こうと思います。
この①"Penny in the air."または"The penny in the air."と②"Penny drops."または"The penny drops."という表現、(Doctor Whoなら各シーズンに1,2回は登場するくらいには)そこそこ使われていますが、日本語で紹介しているサイトがあまりないので、こちらを紹介します。

どちらも、基本的にイギリス英語で使われる表現です。意味は、①「まだ理解できていない」、②「合点がいった」という感じでしょうか。特に、②の「合点がいった」というのは、はじめは重要だと思わなかったことに対して、後から「そういうことだったのか!」と合点がいく様子を表します。"I got it."や"I'm getting that."と似た表現ですが、第三者が独り言のように"And penny drops."という(つぶやく)ことで、「わかったのね。」「やっとわかったか。」という使われ方をすることもあるようです。

意味はここまでですが、せっかくなので由来も調べてみました。

共通して登場するこの"penny"という単語は、イギリスの通貨『ポンド』の補助単位『ペニー(複数形ペンス)』の意味です。日本でいえば、100円玉や500円玉みたいな感じです。

ここで、"penny"を500円玉のイメージで解釈すると、①「500円玉が宙に浮いているという状態」、②「500円玉が落ちた」ということになりますが…よくわかりませんね。

辞書サイトThe Phrase Finderの"The penny drops"の項目によると、

『ごった返す自動販売機の順番を待つ人』というイメージがもっともな説明に思える。(むしろそれが由来でなければこの表現がどんな様子なのかイメージ想像し辛い。)

だそうです。

つまり、①500円玉を手に持って(このときは宙に浮いています)、順番はまだかまだかと待つ状態、②ついに自分の順番が来て、「やっと硬貨を入れて商品を購入できる」という状態、ということですね。もしかしたら、ディズニーシーの、機械仕掛けで銅板に模様を刻印するコイン自販機のようなイメージが近いのかもしれません。

それが、その様子を①言われたことを理解できていない状態、②ようやく「やっと意味がわかったぞ。」「あれはこういう意味だったのか。」となった状態、を表すようになった、ということですね。
#親や先生に受けた説教の意味が何年も経ってからわかるというのは、誰にでも一度や二度は経験があるのではないでしょうか。

最後に、作中での使用例を紹介します。

以下は、MELSがAMYに「あなたには彼(=RORY)がいるじゃない。」と言ったところに、AMYが「彼(=RORY)はゲイなのよ。あり得ないわ。」と返した後の場面です。

RORY: No. No, I'm not. 「いやいや、違うって。」
AMY: Course you are. Don't be stupid. In the whole time I've known you, when have you shown any interest in a girl?「なんでかって、とぼけないでよ。私があなたと知り合ってから、一度でも女の子に興味を示したことがある?」

MELS: Penny in the air.「わかってないわね。」

AMY: [...] I've seen you practically every day. Name one girl you've paid the slightest bit of attention to?「あなたのことを毎日間近に見てきたけど、興味を持った女の子の名前の一人くらい挙げてみなさいよ。」

(ここでローリーがその場から逃げ出してしまう)

AMY: Oh, my God! Rory! 「そんな、そういうことなのね。RORY!」

MELS: And the penny drops.「やっとわかったか。」

2011 BBC Doctor Who " Let's Kill Hitler"より

RORYはAMYのことがずっと好きだった。でもAMYは気づかずに過ごしてきた。が、ここでようやくそれに気付いたというわけです。

---

以上です。
こういうスタイルで記事を書くのは初めてなので少し時間がかかってしまいましたが、これからも、なんじゃこりゃという表現があれば、紹介していこうと思います。
 


 
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